ガミースマイルの矯正治療では、前歯を圧下することによって約2ミリの改善が見込めます。圧下とは、矯正装置を使用して歯を垂直方向に移動させる手法です。さらに、TAD（Temporary Anchorage Device：一時的固定装置、例えばミニインプラントやアンカースクリュー）を併用することで、その改善幅を2.8ミリ程度まで拡大することが可能になります。TADを使用することで得られる強固なアンカーは、前歯の圧下をより効率的かつ効果的に行うための支点となり、ガミースマイルの改善においてより顕著な結果を期待できるようになります。この方法により、歯肉の露出をさらに減少させ、患者さんの笑顔の美しさを向上させることが目指されます。

ガミースマイルに対する一つの治療法として歯冠長延長術があります。これは、歯肉を切除し、必要に応じて歯の一部や周囲の骨を削ることで歯冠（歯の見える部分）の長さを人工的に延長する手術です。この方法により、笑った時に過度に露出する歯肉を減少させ、歯と歯肉のバランスを改善し、より魅力的な笑顔を実現します。歯冠長延長術は、局所麻酔下で行われ、治療後には歯肉の形状が整い、見た目が自然になるように調整されます。この治療は、ガミースマイルの根本的な原因に対処する効果的な方法の一つとされています。

特に、すでに歯に被せ物が入っている場合には、最大の効力を発揮します。

上唇粘膜切除術は、ガミースマイルの治療法の一つで、上唇の動きが過剰な患者に対して行われます。この手術では、上唇の内側にある一部の粘膜を切除し、その結果として上唇が上に持ち上がる動きを制限します。これにより、笑ったときに歯肉が過度に露出するのを減少させることができます。手術は局所麻酔下で行われ、比較的簡単で回復期間も短いことが特徴です。上唇粘膜切除術は、ガミースマイルの審美的な問題に対する効果的な解決策として利用され、患者の自信を回復し、より魅力的な笑顔を実現するのに役立ちます。

単独でも施術できますが、矯正治療や歯冠長延長術との併用で行うことがおすすめです。